大瀧詠一さんの大ヒットアルバム「A LONG VACATION」が1981年3月21日に発売されてから40年が経ったことを記念して放送されたNHKの「我が心の大瀧詠一」が2023年5月5日に再放送されました。1時間半の番組です。
A LONG VACATIONは1981年のアルバム年間チャート第二位、今まで通算で300万枚を販売しました。しかも、1982年10月1日に世界で初めて発売されたコンパクトディスクの中の一枚でもあります。当時のCDはクラシックが一枚3800円、その他が3500円でした。脱線しますがそのときに発売されたニューミュージック・歌謡曲ジャンルのCDは下記の9枚です。
- A LONG VACATION 大瀧詠一
- Niagara triangle Vol2 佐野元春、杉真理、大瀧詠一
- パイナップル 松田聖子
- 恋人よ 五輪真弓
- アゲイン百恵 あなたへの子守唄 山口百恵
- ザ・ベスト・アゲイン・キャンディーズ キャンディーズ
- オレンジエクスプレス 渡辺貞夫
- キミコ 笠井紀美子
- ニューミュージック・ベスト・ヒット 五輪真弓、渡辺真知子、シャネルズ、佐野元春、南佳孝
大瀧詠一さんのアルバムは二枚含まれています。
ナレーターは爆笑問題の田中裕二さんです。高校時代に出会って以来、毎年夏にこのアルバムを聴くのが楽しみな実は大瀧詠一ファンだと紹介されていました。
1曲目 君は天然色
最初に大瀧詠一さんの作った楽曲を紹介したあと、A LONG VACATIONの一曲目、君は天然色が演奏されました。
楽器を弾く皆さんはレジェンドミュージシャン、こんなにすごい方々が集まり演奏されるのはすごいことだと思います。さらに、ボーカルは大瀧詠一さん、実際のアルバム録音時のボーカルのトラックの部分だけを再生し、それに合わせてミュージシャンの皆さんが演奏されたのでしょう。
本当に大瀧詠一さんがそこで歌っているかのようにも思えてくる素晴らしい演奏でした。
- E.guitar 鈴木茂 村松邦男
- A.guitar 吉川忠英 白井良明
- Perc 井上鑑
- Piano&H.Organ 中西康晴
- Drums 上原”ユカリ”裕
- Bass 長岡道夫
- Cfntrabass 高水健司
- Arranger 井上鑑
- Engineer 内藤哲也
ここで、公私にわたり大瀧詠一さんと交流があった音楽評論家の萩原健太さんのインタビューがあります。(ここで、石川の緊急地震速報が入ります)
2曲目 さらばシベリア鉄道 氷川きよし
Wikipediaにはこの曲に関して、「大瀧詠一さんはレコーディングを始めたものの、慣れない女言葉で歌うのを気持ち悪がり、太田裕美さんへの提供を思い立った」という経緯が書かれています。太田裕美さんのシングルはオリコンチャートで最高で70位でしたが、大瀧詠一さんとしては初めてオリコンチャートで100位以内に入った曲です。
このあと、松本隆さんへのインタビューとなります。なぜ、A LONG VACATIONの発売は1年延期になったのかという当時のことが語られました。
3曲目 恋するカレン BEGIN
このあと、大瀧詠一さんが1948年に岩手県で生まれたこと、プレスリーなど洋楽のヒットチャートを聞き尽くしたこと、上京後に「はっぴいえんど」を結成したことが解説されました。はっぴいえんどは、細野晴臣さん、大瀧詠一さん、松本隆さん、鈴木茂さんで結成されたバンドです。
大瀧詠一さんが入ったことで地面に足がついたと松本隆さんは説明しています。細野晴臣さんはラブソングが不得意、大瀧詠一さんはラブソングが得意といった違いがありました。
4曲目 熱き心に 小林旭
大瀧詠一さんと言えばたくさんの楽器で音の壁が襲いかかってくるような雄大な曲(ナイアガラサウンド」が印象的ですが、その中の代表ともいえるのが小林旭さんの「熱き心に」です。
5曲目 快盗ルビイ 小泉今日子&大瀧詠一
2002年のアルバム「KYON3 KOIZUMI THE GREAT 51」に収録されている、小泉今日子&大瀧詠一デュエット・ヴァージョンからの一曲です。この曲は同名の小泉今日子さん主演の映画の主題歌です。ものすごく遊び心のある曲だと思います。小泉さんも歌いやすさを絶賛していました。
そのあと、大瀧詠一さんは数々のコマーシャルソングを手掛けたことが紹介されます。代表作は三ツ矢サイダーのコマーシャルソングです。
6曲目 冬のリヴィエラ 横山剣(クレイジーケンバンド)
続いて、松田聖子さんが歌った風立ちぬの紹介です。松本隆さんによると、ちょっと知的な文芸路線、年齢層も少し上げたいという狙いがあったそうです。
7曲目 風立ちぬ 島津亜矢
島津亜矢さんは何十年経っても口ずさんでしまうほど、この風立ちぬは好きだと話されていました。
続いて、プロデュース活動について紹介されました。大貫妙子さんや山下達郎さんが所属していたシュガーベイブのアルバム「ソングス」は大瀧詠一さんが設立したナイアガラ・レーベルの第一弾として発売されました。
8曲目 夢で逢えたら 鈴木雅之
初めて福生に行ったのが1977年、ちょうど中央高速を車で運転しているときに、シリアポールが歌っていた夢で遭えたらがカーラジオでかかって、大瀧詠一さんに逢えるという想いでハンドルを握ったことを語られています。
9曲目 探偵物語 薬師丸ひろ子
薬師丸さんは当時、大瀧詠一さんから「自分の直感を信じて自分はこの歌を歌いたいと思ったらそういう歌を歌っていきなさい」というようなことを教えてもらった気がすると振り返っていました。
10曲目 うれしい予感 TARAKO
フジテレビ系のアニメ「ちびまる子ちゃん」で1995年1月8日から1996年5月26日まで使用された曲です。
ちびまる子ちゃんの原作者、さくらももこさんが大瀧詠一さんの大ファンで、さくらももこさん自らが大瀧詠一さんに頼み込んで作ってもらったと紹介されていました。
TARAKOさんは「針切じいさんのロケン・ロール」の録音の際に、コーラスでさくらももこさん、イルカさんと一緒だったとき、あまりにニコニコしている優しいおじさんがいるなと思ったその人が大瀧詠一さんだった」と語られています。
大瀧詠一さんによるセルフカバーが2016年に発売された「DEBUT AGAIN」に収録されています。
11曲目 幸せな結末 大瀧詠一
フジテレビ系のドラマ「ラブ・ジェネレーション」の主題歌です。ドラマについてはこちらで紹介しています。
東京乃木坂にあるレコーディングスタジオは大瀧詠一さんが晩年使われていた場所で、その番組も作られています。
細野晴臣さんからのコメントが紹介されました。
本当に素晴らしい番組でした。
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