楽天モバイルがau回線の利用拡大を進めているという報道がありました。東京23区や名古屋市、大阪市などでauから回線を借りる契約を新たに結んだと報じられています。
従来は楽天モバイルで基地局の建設を加速させて、auから借りていた回線は順次契約を打ち切り、割高になっていたローミング費用を削減する方針で進めてきていたので、大きな方針転換を図った形です。
対象となっているエリアは通信の需要が多い都市部の繁華街やつながりにくい地下などです。都市部での電波の繋がりやすさは、そのまま楽天モバイルに対する評価に直結しますので、都市部の電波環境を手っ取り早く改善する必要に迫られての判断だと思います。
楽天グループは楽天モバイルにおける基地局の投資費用がかさんでいて、社債発行などでキャッシュを集めていましたが、この社債の償還も近づく中で、新たな基地局増設を加速させることは財務的にも難しかった事情があると思います。
しかし、auの力を借りすぎると割高なローミング費用の負担が重くなるので、基地局増設とローミングのバランスをどのようにとっていくかが今後の舵取りで難しくなっていくかと思います。
プラチナバンドの帯域が利用できるようになれば繋がりやすくなるところにまで、今から基地局を建設するのはコスト的に無駄になるので、短期的にauから借用するという判断もあったのかもしれません。
ただし、プランの中でauからのローミングで1ヶ月内に利用できるのは5GBまでです。(これを超えて高速通信したい場合には追加の料金が発生する)
auのローミングに頼りすぎると、この5GBを使い切ってしまう可能性も高くなります。楽天モバイルアプリなどで、パートナー回線をどの程度使っているかを確認できますので、気になったときに確認することをお勧めします。
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