楽天モバイルが5月12日に新しい携帯電話料金プランを発表しました。その名も、「Rakuten最強プラン」、今までのRakuten Unlimit Ⅶなどの名前とは一線を画す不思議な名前になりました。次にもっとすごいプランを出すときにはどんな名前を付けるのかが気になります。
料金はそのまま
月額料金そのものは、今までと変わりません。
- 3GBまで 1078円
- 3GBから20GBまで 2178円
- 以降データ無制限 3278円
パートナー回線も使い放題
何が変わったのかというと、auの回線(いわゆるパートナー回線)については、高速通信ができるのは月に5GBまでと決まっていましたが、この制限が撤廃されて、パートナー回線についてもデータ制限を気にせずに利用きでるようになります。
現在、Rakuten UN-Limit Ⅶの契約をしているユーザーは、6月1日になると、新しい料金プラン「Rakuten最強プラン」に自動的に切り替わります。自分で契約を乗り換える必要はありません。
これに伴い、従来はパートナー回線のデータチャージには1GBあたり660円が必要でしたが、これが提供終了されます。同様にデータ残容量通知もなくなります。
これから、東京23区や大阪市、名古屋市を含む都市圏の一部で、auのパートナー回線の利用契約を結ぶことで通信品質が向上することも発表しています。 パートナー回線の高速通信利用は5GBまでの制約があったので、都市部でのパートナー回線利用はどうなのだろうと心配していたのですが、今回の発表でその心配が無くなりました。
楽天モバイルの回線数は前四半期で446万回線でしたが、今期は8万件増加して454万回線となりました。残念ながら爆発的に増えているわけではありませんが、今後は顧客体験改善、エコシステム利用、申込・開通の簡略化を成長ドライバーにして契約回線数の獲得加速を目指すとしています。
大丈夫?
パートナー回線エリアに住んでいる人、パートナー回線エリアでデータ通信を良くする人が、無制限にパートナー回線を利用すると、楽天モバイルはauに支払うローミング費用が相当な金額になる可能性もあります。(従来は1GBあたり500円とも言われていました)
今回、auとの契約でリスク回避策が盛り込まれているのか、それとも、そこまでパートナー回線の利用が増える可能性は無いと見込んでいるのか、少し気になるところです。
【2023年5月16日追記】
楽天グループが公募増資?
楽天グループが公募増資に踏み切る模様だという報道があり、5月15日の市場では楽天グループの株価が大きく下がるという出来事がありました。
今回のRakuten最強プランの発表を好感して、この日の楽天モバイルの株価は上昇して始まったのですが、公募増資の情報により大きく下がり、乱高下する一日となりました。
今後の社債の償還に向けて財務基盤の強化が大きな課題になっていたので、増資に踏み切るのではないか?という観測は以前からありましたが、今回は関係筋からの情報ということで、今週中に取締役会を開催して決定される可能性が高いのかもしれません。
【2023年5月21日追記】
KDDIがローミング費用を引き下げ?
財経新聞の報道で、「相対の交渉なので内容は不明だが、KDDIがローミング料金の引き下げを飲んで大人の対応をしたようだ」という記載がありました。
KDDIがローミング収入が減ることに関して危機感を持ち、楽天モバイルと契約期間を延長したことまでは理解できるのですが、楽天モバイルは相見積もりを取ることができる相手がいるわけでもないので、KDDIが本当にローミング費用を引き下げたかというと少し疑問が残ります。
【2023/09/06追記】
Rakuten最強プランの実際
引き続き、iPhoneに楽天モバイルのSIMカードを挿入して利用しています。先日、IIJmioのドコモMVNO回線版を入れたAndroid端末と2台持ちする機会があったので、それぞれおなじ場所で使ってみました。
郊外の住宅地などは遜色ありませんでしたが、繁華街になると楽天モバイルが回線はつながるけれどもパケット詰まりのような状況でなかなかWebページが表示できない状況がありました。
また、地下鉄に乗っていると、こちらも電波はつながっているのに、Webページが表示できない状況が頻発しました。ドコモ回線は比較的安定して通信ができています。
楽天モバイルはauの回線がパートナー回線になっているので、そこまで状況が悪くなることはないと思うのですが、auは何か制約を設けているのでしょうか?
もし制約を設けているのだとするとauにとっては逆効果で、au以外のキャリアを使おうと思う人が増えてしまう気がします。
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