マイナンバーカードを自主返納することの意味

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富士通のコンビニ証明書交付サービスにおける他人の証明書が発行されるトラブルに始まって、いろいろなトラブルの発生が重なり、マスコミでは連日のようにマイナンバーカードは大丈夫なのか?ということを報じるようになってきました。

それに伴い、マイナンバーカードを自主返納する人の数が増えて、6月1ヶ月間で2万件にのぼったことが、明らかになっています。(平成28年1月のマイナンバーカード発行以降の7年間でのべ47万件)

ただ、返納は様々な理由でも発生するので、これが多いのか少ないのかはよく分かりません。

ただ、マイナンバーカードを返納しても、システムには情報が残りますので、マイナンバーカードを失くしたときの悪用リスクが低減される程度で、あまり意味がありません。

自治体などでは手作業や目視でのチェックを通して、万全を記すように運用が行われてきているはずですが、さすがに数千万人分の発行を行えば、ミスが混入すること自体は想定されたはずです。

問題はミスが発生したこと以上に、人手作業にミスがあった場合に、システムがチェックアウトできるファイルセーフな設計がどこまでできているか?ということだと思います。

給付金口座の誤登録も氏名のカナを保有していないためとされていますが、やはり、ここは拘らなければいけないところだったのでしょう。

現在は徹底的な点検作業を実施していますが、これは確実に終わらせて、今後は誤りが混入しないようにするための再発防止策を講じて、また新しく機能を付加する際もフェイルセーフな設計に拘る必要があります。

今後は民間企業が提供するマイナンバーとの連携サービス、デジタル庁が提供するサービスともに、設計完了時、サービス開始時に第三者によるサービス内容やセキュリティ対策状況、品質確保状況に関する監査(チェック)が必要だと思います。

このような、再発防止のための対策を打った上で、諸外国に比べてただでさえ遅れている日本の行政のデジタル化はストップをかけることなく進めていく必要があります。

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