8月10日に開催された楽天モバイルの業績発表の中で、2023年6月末時点のMNOの回線契約数は481万回線となったことが発表されました。前年比で1.1%増になっています。また、7月時点の回線契約数は491万回線であることも合わせて発表されました。500万回線達成の日も近いかもしれません。(しかし、黒字化をするためには、もっと契約数を伸ばさなければいけません)
実は2022年の第一四半期末には回線契約数が492万回線まで伸びていたのですが、その後、基本料金の最低価格を0円から税抜980円に引き上げたため、回線の解約数が増えていました。2022年第4四半期末には454万回線までいったんは落ち込みました。そこから37万回線分の契約が回復しています。
従来は0円で回線を維持しているだけの人も多かったので、全員から確実に約1000円以上の売上が発生するようになったことは、経営にも好影響が出ていることと思います。ARPUについても四半期ごとに上昇していることが示されていて、今期においては2000円を超えたことが発表されました。
さらに700MHz帯(いわゆる、プラチナバンド)の割当が今年の秋ごろに予定されており、これが楽天モバイルに割り当てられれば、早ければ年内から2024年当初にはプラチナバンドが楽天モバイルで利用できるようになるとも発表されています。
とはいえ、楽天モバイルでは基地局の増設などのために発行していた社債の償還期限を2023年から次々に迎えるため、経営的には厳しい局面を迎えます。8月10日の発表でも、営業損益は1250億円の赤字となっていて、厳しさが改めて浮き彫りになっています。多少、四半期ごとの赤字幅が縮小してきていることから、8月14日の株式市場では株価が反転する動きもありましたが、まだまだ目が離せない状況です。
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