川崎市立稲田小のプールの水を張る作業で不手際があって、大量の水が無駄になった事案がありました。市民などなら多くの疑問の声が上がっている中、川崎市はぃまだに、男性教諭に対して賠償請求する姿勢を崩していません。
損害となった上下水道料金は約190万円です。校長と教諭に対して、合わせて半分の約95万円を請求しています。
民間企業であっても過失(重過失ではない)でミスを起こした社員に損害賠償請求をすることはあまり聞きません。裁判例では茨石事件という会社が全額を社員に損害賠償したことを不服とする裁判で1/4程度以下にすべきだという判例がありますので、100%無いわけではないですが、よほどブラックな会社でない限り、評価が悪くなり給与が減るような対応をしている企業が多いと思います。
IT企業では例えば1億円の不採算プロジェクトが発生することがありますが、これを社員に損害賠償請求していたら、間違えなく社員は会社を辞めるでしょう。公式サイトには下記の記載があります。
1972年4月20日生まれ。川崎市立長沢小・中学校卒業後、渡米。
米国アトランタ・マッキントッシュ高校卒業。米国ファーマン大学卒業(政治学専攻)。
2003年、神奈川県議会議員に最年少で初当選。
2007年、再選。早稲田大学マニフェスト研究所・客員研究員、県知事秘書などを経て、2013年、川崎市長に初当選。
2017年、史上最多得票で2期目再選。
2021年、史上最多得票を更新し3選を果たす。
もしかすると、民間企業で苦労した経験が少ないかもしれません。上げた拳を下ろせない状況になっているのだとすると、この市長にとっても請求されている教員にとっても非常に残念な状況です。市長は教員不足と賠償請求は「まったく別の話し」と答えていますが、根っこが同じところにあることが分からないのだとすれば市長をこのまま任せていて大丈夫なのでしょうか。
こんな話しがまかり通るのであれば、単に教員になる人が少なくなるだけではなく、公務員を目指す人も少なくなるでしょう。
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