高島屋のオンラインストアで9月20日から12月9日まで2900個受注を受けて販売されたクリスマスケーキが書く各家庭に届いて中身を開けたところ、クリスマスケーキが崩れてしまっていて大変な状態になっていたという報告がSNSなどに相次ぎ、ニュース番組も含めて、たくさん取り上げられました。〈レ・サンス〉ストロベリーフリルショートケーキという商品です。
対象のクリスマスケーキ
こちらが販売ページにあった写真です。
とても美味しそうなクリスマスケーキです。
このケーキ、5400円もするもので本来は冷凍で配送されるべきものでした。冷凍状態であれば明らかにあのような崩れ方はしないと思うのですが何があったのでしょう。高島屋には12月25日の正午までにおよそ530件の苦情や問い合わせがありました。2900件の注文に対して530件の苦情というのは、かなりの高確率です。ラストワンマイルの配送に問題があったわけではなく、どこか根っこのところで問題があったような気がします。
5年ほど前から配送の実績あり
ケーキを監修したシェフも日テレの取材に対して、5年ほど前から同じ工場に製造委託していて冷凍して配送するのに問題がないか何度も実験したと語っています。予約数についても高島屋がキャパシティをオーバーしないように慎重にコントロールしていたとされています。
高島屋では購入者に返金などの対応をすることを発表しています。(Twitterでは、返金+代替品のケーキという提案が高島屋からあったと報告されています)
12月25日にケーキが届く家庭もありますが、何らかの対応が行われているのでしょうか。
慰謝料を求められるのか?
そんな報道の中に、「高島屋の崩れたクリスマスケーキ、返金だけじゃなく慰謝料まで求められる?」という記事がありました。実際に弁護士の方に見解を聞いたところ、返金は求められるが慰謝料請求のハードルは高いという回答が紹介されていました。何をもって精神的苦痛か判断ができず損害があると判断できないからとされていました。
購入した方はせっかくのクリスマスに食べようと思っていたケーキが食べられない状況になり、大きなショックを受けた方も多いと思いますが、法的な解釈はずいぶんかけ離れてしまうのだと驚きました。
【2023年12月27日追記】
高島屋が「原因の特定は不可能」と発表
高島屋が12月27日に記者会見を開催しましたが、「原因の特定は不可能」という発表がありました。原因の特定をあきらめれば再発防止ができないことになります。高島屋ほどの老舗がこんなに安易に原因の特定をあきらめるのでしょうか。それとも、公表すればさらに高島屋のブランドに傷がつくような問題が見つかり公表できなかったのでしょうか。Xでは「余計に闇を感じる」という意見もありましたが、その通りだと思いました。
発生してから既に何年も経つのに、すかすかのお節料理のトラブルは今でもグルーポン事件と呼ばれています。グルーポンはやはりそのときの悪いイメージから脱却できずに、すでに日本市場から撤退してしまいました。今回、中途半端な形で調査を打ち切ってしまった高島屋の対応は非難の声も多いので、崩れたケーキの代名詞は先々も高島屋事件と呼ばれてしまうのではないでしょうか。
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