KDDIが能登半島地震被害地域向けに「スターリンク」を提供

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人工衛星

KDDIが通信衛星を利用した衛星ブロードバンド通信サービス「スターリンク」を能登半島地震の避難所など向けに無償で提供します。すでに1月7日には350台ものStarlink端末が石川県県庁舎に運び込まれて、今後、各避難所に配られることで、スターリンクを用いたWi-Fi環境が構築されるとのことです。Wi-Fiに接続できる端末であれば利用できますので、KDDIユーザーでなくても大丈夫です。

今回はKDDIが石川県と総務省の要請を受けて実施しました。KDDIはスペースXの日本法人となるStarlink Japanと協力して支援します。

スターリンクは、地球の周りの数千機にも及ぶ低軌道周回衛星によって提供されるサービスで、従来の衛星通信サービスに比べて大幅に高速かつ低遅延のデータ通信を実現していることが特徴です。地球の地表面から従来の通信衛星は約36,000Kmの軌道を周回していますが、スターリンクの低軌道周回衛星はその1/65の軌道を周回しています。

いよいよ、衛星を使ったインターネットサービスが災害の現場で使われるところまできました。避難所では知り合いとの連絡もままならず不安な日々を送られている方が多いと思いますので、今回のKDDIの取り組みは称賛されることだと思います。

すでにKDDIでは自社のau,UQ mobile,povoといった携帯電話サービスのエリアを復旧するために車載基地局や船上基地局のバックボーン回線にスターリンクを活用しているほか、自衛隊や電力会社にも提供をしていて、今回の避難所等への配布分とあわせてすでに約700台が活用されているとのことです。

衛星を使った携帯電話サービスについては、以前から楽天モバイルも米AST SpaceMobileに出資をして「SpaceMobile」プロジェクトとして取り組んでいることを表明しています。もしも、この計画が順調に進めば、人口密度が低いエリアのモバイル通信は衛星通信経由とできるだけではなく、今回のような災害時における活用も期待できます。

地上の通信回線を補完する形で、衛星を使った通信サービスはこれからより身近なものになっていきます。

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