吉祥寺で以前から営業を続けてきた映画館「吉祥寺プラザ」が2024年1月末で閉館します。最近はシネコンが流行りですがこちらは1スクリーンでの営業です。こちらの映画館、呪術廻戦の第1シーズン第9話に「キネマシネマ」として登場した聖地でもあります。4階にはバッティングセンターがあるのですがこちらも呪術廻戦の中で登場しています。
場所は吉祥寺駅を北口で降りてサンロード商店街を西友も超えて北方向に行き止まりまで進みます。突き当たった道は五日市街道なので、ここで左に曲がります。直ぐ左手側に吉祥寺プラザが見えてきます。他の吉祥寺の映画館は駅から近いのですが、吉祥寺プラザと既に閉館してしまったバウスシアターは駅から少し遠かったです。
2013年にスタジオジブリの「かぐや姫の物語」が吉祥寺プラザで上映されていたので見にきました。こちらで紹介しています。
吉祥寺プラザを訪問
その吉祥寺プラザが完全閉館に向けてスタジオジブリ作品の映画「もののけ姫」を上映していると聞き、平日の夜の会社帰りに行ってきました。吉祥寺プラザがオープンした際に上映した作品が「もののけ姫」だったので選ばれたそうです。
吉祥寺プラザは元々は吉祥寺東映として1956年に開館、東映の封切り館としてスタートしました。その後、1997年に「吉祥寺でもののけ姫を長期にわたってかける劇場がない」と相談されて、劇場名を吉祥寺プラザに変更して東宝系の「もののけ姫」を上映したと東京新聞で紹介されていました。かつて、スタジオジブリは吉祥寺にあったので、そのお膝元で長期で上映したいという希望があったのでしょう。吉祥寺プラザは前日まで東映の失楽園を大入満員で切り替えたので関係者を驚かせたのだそうです。
そんな吉祥寺プラザという名前に変わったきっかけにもなった「もののけ姫」をこの地で観ることができるのは感慨深いものがあります。館内の2階ロビーには映画公開時の「もののけ姫」のポスターが展示されていました。
今回はその日の最後の上映回となる午後6時35分からの回に間に合いました。広告などの上映はなく直ぐに始まるので注意してくださいとチケットを受け取るときに係の人が言っていました。
チケット購入
こちらの映画館、今どきとなっては珍しくなった完全自由席となっています。チケットブースで鑑賞券を1300円で購入、そのまま館内に入りました。
入場時にチケットの半券を切り取る際に「入場後は外に出られなくなりますがよろしいですか?」と確認されました。こちらがチケットになります。昔ながらです。
2階が客席への入口なので、階段を登ります。(エレベーターもありました)
踊り場にはこんなキャンプっぽい装飾もありました。(消防法的には厳しいかも)
ロビーには自販機や休憩スペースがあります。
こちらは劇場内の定員です。消防法で表示が義務付けられているようです。左上の表示は武蔵野管内で7つ目の許可ということでしょうか。
劇場へ
劇場内に入ってみると、7割方の席が埋まっていました。吉祥寺らしく年齢層が若い人が多かったです。真ん中の席で観ようと思っていたのですが、前の方の席しかあまり余裕はなく、前から2列目の席になってしまいました。少し見上げるような感じになるので首が痛くなるかもしれません。ただ、スクリーンが近いのでかなりの没入感があります。
古い映画館は椅子が硬いイメージがありますが、こちらは赤いソファーのような椅子でフカフカです。きっとリニューアルしたことがあるのでしょう。
定刻が近づくと係の人が劇場内に来て、地声で注意事項の案内をしていました。(映画の終了時の案内も同様でした)
こちらの映画館、館内の放送設備は揃っていたはずなので、もしかすると昔を再現するためにわざとこのように案内をしていただいていたのかもしれません。
今回はデジタル映写機の機器更新の費用が賄えないための閉館と聞いていたので、映像はあまり期待できないのかな?と思っていたのですが、とてもしっかりとしたメリハリのある映像でした。音質もスクリーン裏のスピーカーから迫力のある音がします。それほど設備が老朽化している印象は受けませんでした。
もののけ姫自体は地上波で放送されていたときにながら観していたことはあったのですが、しっかりと観るのはこれが初めてです。宮崎駿監督の名を轟かせた作品ということがよく分かりました。
これからは吉祥寺駅公園口側にある映画館やパルコの映画館をできるだけ利用して、これ以上の映画館が閉館しないように協力していきたいです。
日曜日の吉祥寺プラザの様子
日曜日の午後、吉祥寺に行く機会があったので、吉祥寺プラザの様子も見てみました。
午後1時過ぎでしたが、まだ午後3時50分からの回はまだ販売していました。
しかし、チケットを購入したあと館内の列で並んで待って入場するようにアナウンスされていました。まだ2時間以上は並ばなければいけないことになります。チケット売り場では定員分のチケットしか販売していないと思うのですが、なぜ並ぶように案内しているのかは判りませんでした。
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