NHKのトップページに「現在、緊急・災害時用に軽量化したページを表示しています。バッテリーの節約にもなります」という表示が出ていました。こちらが、そのNHKのトップページです。
このページを見て直ぐに判るのは、写真などのイメージデータや動画など、データ通信量が多くなってしまうような素材を極力配置せず、「文字」主体にしている点です。今回はパソコンでこのページを表示しましたが、通常のNHKのトップページよりも早く表示されました。文字情報主体でWEBサーバーとのデータ通信量が少なくて済めば確かに利用する電気量も減るのでバッテリーの節約になります。面白い取り組みだと感心しました。
また、軽量化したページを準備しておくのは、見る側のメリットだけではなく、ページを提供している側にとってもメリットがあります。写真や動画などたくさんの情報を掲載したページに多くのトランザクションが集中すると、それだけ多くの負荷がWEBサーバー側にかかって、早くにダウンしてしまう引き金になってしまうかもしれません。軽量化したページの表示に限れば、WEBサーバー側の負荷もそれだけ下がって同時にたくさんの人が閲覧できるようになります。
一方で不思議に思ったのは、NHKニュースのサイトです。災害のときに一番確認するのはニュース記事だと思うのですが、残念ながらこちらは写真が多用されたいつも構成になっています。トップページだけを軽量化しても、そこからリンクを辿って中身のページを見ることが普通ですので、サイト全体(せめて、よく閲覧されるページだけでも)として軽量化が図られないと、大きな意味はありません。
NHKニュースのサイトも閲覧者の状況に応じて、文字主体のページが表示できるように選択できれば良いと思いました。サイトやブラウザによっては、「リーダー表示」が出来る場合があります。リーダー表示ができれば、広告や右カラムの情報などが表示されずに若干のデータ通信量の節約にはなります。
他のテレビ局、新聞社のサイトも見てみましたが、NHKのように災害向けの文字主体のページを準備しているサイトはありませんでした。NHKの独自の工夫であるようです。このようなきめ細かい配慮は素晴らしいと思います。
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