埼玉県と群馬県の県境に新空港建設案!人流・物流の新たな拠点として

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1月4日の埼玉新聞のサイトに埼玉県北部と群馬県南部の県境、いわゆる上武と呼ばれる地域に空港整備の計画があることが報道されました。上武地域の、高崎市、前橋市、玉村町、伊勢崎市、藤岡市、神川町、本庄市、上里町、美里町、深谷市の10自治体が手を組んでの構想です。実はこの埼玉県北部と群馬県南部の人口は合計で約128万人にも上ります。この地域は経済が活発であり、半導体や航空宇宙産業の関連企業が立地しています。また、都市近郊型農業も盛んであり、高付加価値の食品を空輸する機会が増えることが期待されます。そのため、空港建設は経済活性化や雇用の創出にもつながる重要な要素とされています。

このエリアは東京から約70Km〜100Kmの距離の場所であるとともに新幹線、関越自動車道、国道17号、上武道路、国道254号も走っています。決して、不便な場所ではないので、どこまで空港の需要があるのかは未知数です。

同じ程度の距離で考えると、東京駅から90Kmほどのところに茨城空港があります。コロナ禍前の令和元年で茨城空港の利用者数は776,002人でした。主にスカイマークが就航していて、那覇、台北、札幌、神戸、福岡などに定期便が就航していました。また、駐車場が無料というのも魅力的な点です。

とは言え、茨城空港を発着する便数はさほど多くないので、国内便、国際便を利用する方は成田や羽田に行く方も多いのではないかと思います。もしかすると、埼玉県と群馬県の県境に空港を作ったとしても同じ傾向になるのかもしれません。

また、国土交通省が空港別の収支状況を公表しているのですが、コロナ禍前であっても地方空港はどこも赤字のマークが並んでいました。空港単独で収支を黒にすることはかなり厳しそうです。空港単独ではなく、建設に伴う経済効果と地元経済への影響が大きなポイントになりそうです。空港建設の需要に伴い地元の企業が活性化し、雇用機会が増えることが予想されます。さらに、周辺地域の観光業も活性化することが期待されます。新空港を利用する観光客が増えることで、地元の観光地や宿泊施設、飲食店などが賑わうことが見込まれます。

これらの付帯効果を加味したときに空港建設の費用や毎年のインフラ維持の費用を賄うことと比較して本当にメリットがあるか否かの比較になっていくのでしょう。慎重な議論が必要だと思います。

羽田空港の駐車場は繁忙期にはいつも満車になっているイメージなので、近県から車で来る人のために駐車場を増設してもらったり、関越道や首都高で渋滞が発生しないように改良工事を進めて貰った方が、本当はありがたいような気もします。

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