様々な駅で「みどりの窓口」が無くなっています。JR東日本では、2025年までに管内のみどりの窓口を約7割減らし、140か所程度まで集約する事を表明しています。しかし、X(旧Twitter)で検索してみると、数少なくなった「みどりの窓口」が大混乱に成っていることが分かります。待ち人数が63人とか55人という写真を見ると、もう顧客サービス窓口として機能していないとすら思えます。
このツイートされている様子を見ると、まるで、病院の待合室、もしくはそれ以下の状況かもしれません。
窓口を占有してしまう人が一定数いることへの対処
半年ほど前に、みどりの窓口でしか対応してもらえない手続きを飯田橋駅のみどりの窓口を利用した際もたかだか七人待ちの行列で30分ほど待ちました。窓口はまるで、よろず相談所状態、旅行会社と間違っているのか旅程の相談や色々な列車の空席状態を確認する人など、駅員さんもよく対応していられるなと逆に感心するような状況でした。
駅員さんが並んでいるお客さんのうち自動券売機で対応できる人はそちらに連れて行って使い方を説明するのですが、その人も自動券売機から帰ってこれない状況になってしまいます。
指定席券などを購入する人のうち、何人が事前の記入用紙を書いているのでしょう? 口頭で窓口で説明してやり取りをしているのを聞いていると、あと何分かかるのか、どんどん不安になってきます。
窓口でしかできない手続きのデジタル化
JR東日本は合理化のために「みどりの窓口」の数を減らしたいことはよく分かりますが、株主優待、学割や通学定期券、ジパング倶楽部で一部の地域の切符を買うときなども含めて、みどりの窓口でしか対応できない手続きを撤廃するのが先立ったのではないか?とも思います。
実はJR東日本ではオペレーターと話せる自動券売機の設置も進めていて、みどりの窓口でしか出来なかった手続きの一部を行うことができます。しかし、こちらの仕組みを使ってもオペレーターと話しができるようになるまでには待ち行列が出来ていて、こちらの記事では20分間待ったと紹介されています。
JR東日本としては各駅に窓口職員を配置しなくて済むため合理化につながるのだとは思いますが、結局は待ち時間ができてしまうのでは、あまり消費者のメリットはありません。
業績好調なのに消費者に不便を強いる合理化策を強引に進めていないか
JR東日本の2024年3月期の業績見通しを見ると、鉄道、エキナカ、ホテル、SCの各領域において増収・増益の見通しになっています。
コロナ禍を通じて旅客が落ち込んだことで、JR東日本はとても悲観的な未来を想定し、合理化路線を突っ走っているような気がしますが、もし業績が順調なのであれば、無理な合理化は追い求めずに必要な環境整備と足並みをそろえて合理化を進めるべきではないでしょうか。
安全も後回しになっているのでは?
さらに都内の混雑する駅において、JR東日本はホームドアが設置できていない駅が多くあります。今後の計画を確認すると、2031年度末頃までに東京圏在来線の主要路線330駅758番線にホームドアを導入することを目標としています。2024年度においては、部材が確保できている、たったの12駅26番線でしかホームドア導入を予定していません。(2024年度のホームドア整備計画について | 東日本旅客鉄道株式会社のプレスリリース (prtimes.jp))
都営地下鉄では令和6年2月に全106駅のホームドア整備が完了したこととは全く対照的です。JR東日本は「世界的な半導体不足等」のホームドア設置が出来ない理由を上げるのではなく、進めるためにはどうすれば良いのかを考えるべきだと思います。
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