2024年4月29日、日本ではゴールデンウイーク前半の最終日ですが、外国為替市場では円安がさらに加速して午前中には34年ぶりに1ドル160円台をつける場面がありました。
しかし、その後の午後1時過ぎに一転して円高方向に傾いて、1ドル155円台まで値を戻しています。
これだけ大きな乱高下をしていることから考えると、160円台に突入したタイミングで日本政府と日銀が市場介入して円高方向に戻したのではないかという見方もあります。一方で神田財務官は記者団に対して「いまはノーコメントだ」と話しています。
円安は海外の人から見ると日本の商品が安く見えるようになるので、輸出する会社やインバウンドを対象にする日本の観光業などではメリットがある反面、海外から日本へ輸入する商品はどれも高くなってしまいます。エネルギー価格にも転嫁されてしまうため、日本でありとあらゆるものが値上げの方向に傾く可能性があります。消費が落ち込んで経済に悪影響が出る可能性も高くなります。
したがって、日本政府も日銀も過度な円安は望んでいません。
やはり、欧米各国と比較して日本は公定歩合を低く抑えていることで、どうしても外国の金利が高いので国内のお金が海外に逃げてしまい円安が加速する傾向もあります。NISAでオールカントリーが流行っているのもそうした動きの一つと言えるかもしれません。
日本の公定歩合を上げれば、溜まりに溜まった日本の国債にかかる利息も高くなり、国は利払いに苦しむことになります。
これから先、日本政府と日銀は難しい舵取りを迫られることになりそうです。
【2024年6月26日追記】
ゴールデンウイークから2ヶ月が経過しようとしていますが、未だに円安の傾向が続いています。2024年6月26日現在で1ドル159円87銭、もはや160円の攻防ラインすれすれのところで踏みとどまっているイメージです。
長く円安が続いているので、輸入品の価格が上がっているので、物価に影響してしまっています。エネルギー価格にも影響しているので、電気代などが大変なことになっています。今の円安傾向がいつになったら収まるのか、今後の動向から目が離せない状況です。
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