DMMビットコインから約482億円分ものビットコインが流出

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最近、価格が上昇して注目を浴びている仮想通貨ですが、そんな仮想通貨の代表的なものの一つ、ビットコインでとても大きな報道がありました。DMMビットコインで約482億円分ものビットコインが不正流出したことが発表されました。暗号資産のハッキング事件としては史上七番目の規模です。

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全額保証の方向

顧客から預かっているビットコイン全量については、DMMのグループ会社からの支援のもと調達をするため、全額が保証されると発表されています。2023年3月期の事業報告によると、顧客の口座数は約37万7000件です。

DMMビットコインは2016年11月に設立されて、2017年3月に暗号資産の取引所を開設しました。

DMMビットコインからの発表によれば、2024年5月31日(金曜日)午後1時26分頃に不正流出を検知したと発表されています。ただ、少し不思議に感じているのは、さすがに検出から報道発表するまでの時間が短すぎるのではないか?ということです。しかも、株式市場が終わって土日がはさまる金曜日の夜という、報道発表するためには最適なタイミングです。

特にDMMグループ会社からの資金調達で顧客から預かっているビットコインは全額保証するということが、数時間で調整できるとはとても信じられません。逆にBCPが綿密に練られていて、今回のような事件が発生したらどうするのかということがマニュアル化されていたのだとすると凄いことだと思います。

DMMビットコインの去年3月期の決算では最終損益が15億3600万円の赤字です。DMMグループ全体では2023年の売上が3476億円になっていますが経常利益は確認することができませんでした。経常利益率が10%だとすると、35億円ほどということになりますが、482億円分もの保証がどうして可能なのかよく分かりませんでした。

DMMビットコインと同様に仮想通貨の取引ができる楽天ウォレットでも顧客から預かっている資産の状況を確認したところ全て安全に保管されていることを確認したと発表しています。

また、SNS等を用いた詐欺行為が確認されているため取引の際には注意するように呼びかけています。

セキュリティに関しては、ここまでの対策を実施すれば完全に安心という終わりはありません。楽天ウォレットをはじめとする各取引所とも、二重三重のセキュリティ対策を実施して、顧客が安心して取引できる環境を作ってほしいと願っています。

【2024/09/29追記】

関東財務局が業務改善命令

関東財務局が業務改善命令をしたことが報じられています。

  • システムを統括管理する役員を配置しないまま、情報セキュリティ管理などを一部の者に集中、自らのモニタリングをさせていた
  •  暗号資産の流出リスクへの対応に関しても、ビットコインの所有者であることを証明する暗号コード「秘密鍵」を一括で管理。金融庁の出すガイドラインに反する取り扱いであると認識したまま、その取り扱いを継続

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