ホームドアが無いJR中央線は西荻窪駅の人身事故で全線運転見合わせ(利益追求より安全重視で)

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 2024/06/24は月曜日だというのに朝からJR東日本は西荻窪駅における人身事故の影響で、三鷹駅に朝8時頃に着いてみると朝から運転見合わせになっていました。三鷹駅では入場規制が実施されていたので、駅の外まで人が溢れている状況です。

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中央線の利用は諦めて大きく迂回し振り替え輸送を利用

 そのまま井の頭線久我山駅行のバス停に向かい、スマホでJR東日本の運行情報を確認すると、運転再開見込みは午前8時半となっていました。そこで午前8時半まで待ってもよかったのですが、運転再開しても満員で人が捌ききれず、遅れが拡大する構図が想像できます。このまま、久我山駅行のバスに乗ってしまうことにしました。

 道路が混雑していたので久我山駅には8時半頃に到着、井の頭線の各駅停車で明大前駅に出て京王線、笹塚駅で京王新線、都営新宿線に乗り換えて目的地へと向かいました。京王線も数分の遅れがありましたが、電車に乗り切れないほど混雑しているということはなく、なんとか目的地にたどり着きました。

中央線(快速線のみ)で6月だけでも6件の人身事故が発生

 中央線は快速線のみの統計で6月だけで6件もの人身事故が発生しています。事故が発生した各駅にホームドアが設置されていないことと大きく因果関係があると思います。

JR東日本はなぜホームドアの設置を急がないのか

 今回の一連の運転見合わせを見て最も感じるのは、なぜJR東日本は混雑する東京都内の各駅にホームドアを設置しないのか?ということてす。今回、人身事故が発生した西荻窪駅は東京都杉並区にある駅で利用者数の多い駅です。2022年度の統計によれば、JR中央線の中で第17位、3万9636人もの乗降客数を誇ります。なぜ、西荻窪駅にホームドアが無いのでしょうか。

 すでに都営地下鉄は令和6年2月に全駅ホームドア設置済み、東京メトロは2025年度末までに全駅でホームドアの設置など、もはやホームドアの設置は当たり前になっています。

 しかし、JR東日本は「2031年度末頃までに東京圏在来線の主要路線330駅758番線の整備をする」と発表しているものの、なんと2024年度は12駅26番線の整備しかしないと発表しています。

 令和4年度末現在の国土交通省の発表によれば、JR東日本の10万人以上が利用しているターミナル駅は全部で80駅、その中でホームドアを設置している駅は48駅しかありません。(大手私鉄8社の10万人以上が利用する駅に関しては53駅のうち41駅にホームドアが設置されています)

JR東日本は安全・安心な鉄道を実現するための投資を

 JR東日本は部材調達の見込みが立たないことを理由に年間のホームドア設置工事数を大きく絞っていますが、JR中央線のグリーン車導入に伴うホームの延長工事など、自社の増収に向けた投資は惜しみなく実施しています。

 また、コスト圧縮のためにJR東日本は「みどりの窓口」を大幅に削減することを発表していましたが、残っている各みどりの窓口に大行列が出来て乗客からのクレームが殺到して、削減することを中断、可能な駅ではみどりの窓口を復活するという異例の発表まで実施しています。

 少子高齢化による人口減少やこのコロナ禍などを経て、鉄道利用者数の減少に歯止めがかからなくなる未来を想定していることは理解できますが、今のJR東日本を見る限り、乗客サービスや乗客の安全・安心な輸送を無視してコスト削減を無理やり進めているように思えてなりません。大きな事故が発生する前に、今一度、足元を固める努力を進めてほしいです。

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