変動型の住宅ローンにも利上げの動き(住宅ローン支払額への影響は?)

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 ゼロ金利政策を続けていた日本も、日米金利差があまりにも激しく円安の方向に傾きすぎているため、そろそろ政策金利の利上げが行われるのではないか?という声も多く聞かれるようになってきました。

 個人向け国債などの利率もじわりじわり上がってきているほか、変動型の住宅ローンにも利上げの声が聞こえるようになってきました。その第一弾が8月からと想定されるソニー銀行です。

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ソニー銀行で変動金利型住宅ローンの利率アップ

 日本経済新聞の報道によれば、基準金利を0.2%引き上げて、年2.007%にすることを決めたと報道されています。なんと引き上げは2010年10月以来の14年ぶりです。なお、実際の変動型住宅ローンの金利にはこの基準金利よりも優遇が行われていますが、再優遇金利では0.297%が0.497%になるということなので、2倍近くの上がり幅ということになります。最近ではその金利の低さから新しく住宅ローンを組む人の7割が変動型金利を選択していたということなので、この利上げの影響はかなり大きいと想定されます。

他の銀行も値上げに追随

 今回の変動型の利上げについては、ソニー銀行だけではなく、住信SBIネット銀行やイオン銀行、auじぶん銀行も動いていると報じられています。しばらく、利上げの動きが続くかもしれません。

 今、変動金利で住宅ローンを組んでいる場合、固定型金利に切り替えてしまう案も考えられますが、すでに固定型金利の住宅ローンの利率はかなり上昇しているので、躊躇うことも多いと思います。

 政府も変動金利で住宅ローンを借りている人が多いことは熟知していて、金利を上げると経済が冷え込むことを大きなリスクとして捉えていると思います。また、金利を上げると国債の利払いが増えてしまい財政を圧迫することも金利を上げることに慎重になっている一つの要因かもしれません。

金利アップに伴う返済額への影響

 返済額にどの程度の影響が出るのかを知るために金利が上がった時の返済額への影響をシミュレーションしてみました。

 まず、現在の変動型住宅ローン(最優遇金利)の利率0.297%で5000万円をずっと35年間にわたって同じ利率でかりられた場合の総返済額は52,649,725円です。ボーナス返済無しでの毎月の返済額は125,357円となりました。

 一方で利上げ後の最優遇金利0.497%で同様に試算すると総返済額は54,484,876円、毎月の返済額は129,726円となりました。毎月の返済額で約4,400円のアップということになります。0.2%のアップと聞くと小幅なアップに聞こえるのですが、毎月4,400円のアップと聞くと少し大きな金額に感じます。

 さらに、固定金利型に借りたとすると、みずほ銀行で35年ローンの最も低い金利が1.83%と掲載されていたので、これで試算します。総返済額はぐっと上がって、67,746,906円、毎月の返済額は161,302円です。ずっと返済額が変動しない安心感はあるものの、3万円少しのアップになるので、変動金利型から固定金利型に切り替えるのは躊躇する場合もあると思います。

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