20年以上前に開設していた野村證券の口座がありました。そのころに住んでいた場所に近い支店の口座で、主に野村のホームトレード(現在はオンラインサービスに改称)を用いて投資信託の購入に使っていました。しかし、2004年に楽天証券がスタートして以来は主に取引先は楽天証券に集約して、野村證券は購入した投資信託を保有したまま休眠状態になっていました。NISA口座も楽天証券で開設しています。
その後、社員持ち株会で購入していた株式を引き出す際、会社の規定により日興証券にしか引き出すことが出来なかったため、新たに日興証券に口座を開設する必要もあり、証券会社の口座が3つになってしまっています。日興証券はこのまま持株会で購入した株式を入れておくとして、野村證券の口座をどうするかは課題として残っていました。
ネット証券会社が台頭している中で、野村證券はどんなところに強みがあるのか調べてみました。まず、驚いたことは人気の投資信託、三菱UFJアセットマネジメントの「eMAXIS Slim」に関してです。NISA口座での積立契約による買付しかできません。特定口座では買い付けができないということになります。
たとえば、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は運用管理費用:年率0.09372%(税抜 年率0.08520%)と非常に手数料が低く設定されているのですが、特定口座では購入できません。特定口座で購入できるのは、eMAXIS S&P500インデックスとなります。こちらの運用管理費用は年率0.330%(税抜 年率0.300%)、Slimシリーズと比較すると手数料が3倍以上になります。楽天証券であれば、特定口座でもeMAXIS Slimシリーズを購入することができます。
楽天証券ではeMAXISシリーズもeMAXIS Slim もどちらも買い付けることができるのですが、今までどうして手数料が高いeMAXISシリーズがあるのか、その理由が判っていませんでした。今回の野村証券の取り扱い方法を見て、こんな形で使い分けている証券会社があるのかと改めて理解できました。
やはり、野村証券のように全国各地に支店網を張り巡らせていることと、担当の方に投資に関する相談をできる安心感に対しては、必要なコストを顧客は払わなければいけないということなのだと思います。
私自身はあまり窓口の方と相談をしながら投資をするようなことはしないので、楽天証券のようなネット証券の方が合っているということなのだと思いました。野村證券に預けていた投資信託も解約し、楽天証券へお金は移しました。
また、ちょうどよいタイミングで、野村證券の担当者の方から交代の挨拶を電話でいただいた際に、特定口座の閉鎖をお願いしました。特に書類などを作成する必要は無く、この電話だけで閉鎖は完了するとのことです。
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