国が発行している債券、個人向け国債を楽天証券を通して少額、購入してみました。財務省では「満期時の元本のお返しも、半年毎の利子の支払いも、国が責任を持って行います。また、経済環境などにより実勢金利が変動しても、元本部分の価格は変動しないので、安全・安心です」と公式ページで説明しています。
個人向け国債のリスク
もちろん、日本の財政が破綻するリスクは100%無いとは言えません。もしも破綻した場合には、国債で預けているお金が返ってこなくなるリスクは少なからずあります。そのため、個人向け国債を扱っている金融機関では100%元本保証という言葉は使わずに、「安全性の高い債券(野村證券)」、「信用度の高い商品(三井住友銀行)」、「信用度や安全性の高い債券(りそな銀行)」、「安全性の高い金融商品ですが、発行体である日本国の信用状況の悪化等により、元本や利子の支払いが滞ったり、支払不能が生じるリスクがあります(三菱UFJ信託銀行)」、「日本国が発行する債券なのでローリスク(楽天証券)」などの表現が使われています。
ただ、もしも日本国が破綻するほど財政状況が悪化した場合、金融機関や各企業ともに相当なダメージを受けていることが想定されます。銀行によっては破綻してしまい、ペイオフが発動されているかもしれません。各企業の株価も大きく下落していると想定されるので、日本国の破綻を恐れることはナンセンスかもしれないと考え、個人向け国債を試行的に購入してみることにしました。
個人向け国債の購入
購入はとても簡単でした。株式の売買などで楽天証券に口座を持っていれば、そのまま楽天証券の公式サイトで手続きができますので、窓口に出向いたり、書類を郵送したり、コールセンターに電話する手間は必要ありませんでした。
個人向け国債には下記の3種類があります。(2024年7月募集分)
- 個人向け国債 固定3年 税引前利率 0.38%
- 個人向け国債 固定5年 税引前利率 0.61%
- 個人向け国債 変動10年 税引前利率 0.72%
全て、利払い日は年2回です。今回は特に何年後にお金が絶対に必要という期限はなかったので、変動10年を購入してみました。変動10年の概要は下記の通りです。
- 最低金利保証は「0.05%」
- 発行から1年経過後から換金可能 (直前2回分の利子相当額が差し引かれる)
- 1年後に換金した場合は利子相当分は相殺されて元本分が返ってくる形になる
- 中途換金の特例:災害救助法の適用対象となった大規模な自然災害により被害を受けた場合、又は保有者本人が亡くなった場合は、上記の期間にかかわらず換金可能
財務省の公式サイトに受取利子シミュレーションがあります。2024年7月募集分の利率で確認したところ、当初100万円を預けた場合は、半年後(令和7年1月15日)に受け取ることができる利子は税引前3,431円となりました。半年間でこの金額であれば思ったよりも大きな金額でした。
今後、変動10年の利率がどのように推移していくのか判りませんが、注意深く確認し、個人向け国債を今後も買い増すか否かは考えていこうと思います。
物価・株価が上がっているのになぜ日銀は金利を上げないのか?
コロナ禍が収束して以降、物価、株価ともに上がっているのに、なぜか日銀は政策金利を上げません。日本にお金を預けていても利息が付かないので、米国などにお金が流れていってしまいます。すると、円安ドル高の傾向が続き、1ドル160円というとんでもない状況になってしまいました。
株価は史上最高値を更新して、昨年の税収は72兆円を超えていることから、とっくに政策金利を上げても良い時期だと思います。単に過度な円安ドル高が進行するのを防ぐために為替介入を繰り返しているだけです。
こんな状況ならば、個人向け国債を買っても仕方がないのではないか?という気もしますが、生活防衛資金や数年後に使う予定のお金はリスク回避のために個人向け国債が大きな候補になってしまいます。利回りが3%を超えている米国国債という方法もあるのですが、この先、円高ドル高に傾くと目侍りしてしまうので、リスクが低いとは言えません。
【2024/07/31追記】
日銀が政策金利を上げることを発表
日銀が政策金利を0.25%に上げることを発表しました。
8月に発売される個人向け国債の金利がどのように発表されるか気になるところです。
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