ソニーが録画用ブルーレイディスクを含む記録型光メディアの生産を段階的に終了

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 ソニーが録画用ブルーレイディスクを含む記録型光メディアの開発および生産を段階的に終了することをAV Watchが報じています。ソニーグループ広報は「市場の縮小が続き、構造改革が必要と判断した」と説明しています。

ソニー ブルーレイディスク メディア

 ソニーは4層の記録層を持つ光ディスクの量産化をはじめとする世界初や独自の技術を持っていますが、生産拠点を海外に移転するということはなく、あくまでも生産を終了する方向で動いているとのことです。(ブルーレイディスクの録画・再生機の開発、生産は継続します)

 明確な生産終了の時期は明らかにしていませんが、企業向けには作り置きをしておき販売を継続、一般消費者向けには具体的な終了時期を量販店などの流通パートナーと議論して決定し当面は販売を継続するとしています。さらに宮城県の開発生産拠点では250人規模の希望退職を募るとしています。

 電子情報技術産業協会(JEITA)の調べによれば、ブルーレイディスクの録画再生機の出荷台数は2011年の678万台から2023年には121万台まで減少しています。まさか、1/5以下に減少しているとは思ってもいませんでした。確かに家電量販店の店頭に並ぶブルーレィディスクレコーダーの種類が減っていたり、激安で販売されるような機種が減っているように思っていました。私自身はブルーレィディスクを頻繁に使っているので市場の変化に気が付いていませんでした。これに伴い、ブルーレイディスクのメディアそのものも販売量が大きく減少しているのかもしれません。

 なぜ、これほどまでにブルーレィディスクの録画再生機の売上が減少したかというと、テレビを見ない年代層の人が増えてきたということが真っ先に挙げられると思います。YouTubeや各種のコンテンツ配信サービスが充実しているので、あえて放送時間に合わせてテレビを見るという必要性を感じないのだと思います。

 また、あえて光メディアに移さなくてもハードディスクに保存しておけば十分という場合や、大容量になったUSBの記憶メディアなどで保存しておけば十分という場合も多いのかと思います。ブルーレイディスクは一層あたり25GBしか保存できないのに対して、USBメモリであれば1テラバイトの商品もありますので録画データをたくさん保存することができます。

 また、TVerに代表される見逃し配信サービスが充実してきたので、放送時間に番組を見ることができないときに、あえて自分で録画予約をしなくても済むようになりました。従って、ブルーレィディスクの録画再生機を購入する必要が無くなったのだと思います。

 一時期は脚光を浴びた光ディスクですが、フロッピーディスクのように見る機会が今後はどんどん減っていくのかもしれません。

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