YouTubeで投資の動画を投稿している人は最低限FPの資格が無いとマズイのでは?

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 この三連休、外が無茶苦茶に暑かったので、涼しい部屋の中で投資に関するYouTube動画をいくつか見ていました。

 自分がどんな考え方でどんな投資をしているのか?という姿勢の動画はそんな考え方もあるのかと引き出しが増える効果があるので良いと思うのですが、視聴者に対して、こんな投資先が良いと全面的に推奨している動画は本当に大丈夫なのか?と心配になってきます。

 特にオールカントリーやS&P500を全面的に推奨していたり、米国債券の利率が高いから米国債券イチオシとしていたり、極端な内容が多いと思いました。(分かりやすく、インパクトを強くするためなのだと思いますが)

 過去、米国株式の調子が良かったということは事実ですが、この先もずっと調子が良いことの裏付けとはなりません。1970年代から1980年代半ばにかけて、もしYouTubeがあったら、間違えなく日本が一番と口を揃えて言っていたと思いますが、1990年代以降は失われた30年と言われてしまっていることはご存知のとおりです。

 もちろん、この先数十年の長期投資を前提にしているので、一時的な株価の増減は吸収されて、リスクは軽減されるとはいえ、YouTubeのようないろいろな年代、いろいろな環境にある人に対して一律の内容を配信することは非常に危険ではないかと思います。

 この先、景気後退に伴い米国株、日本株ともに大きく株価を落とす局面が来るかもしれません。そのとき、「こんなはずではなかった」と感じてしまう人も多く出てくるのではないかと思います。YouTube動画で全面推ししている投資手法が裏目に出たときに訴えられるリスクはないのでしょうか。動画の中では「投資は自己責任」を強調しているものもありますが、YouTube動画を観ていると心配になってきます。

 8月初旬にかけての株価下落局面でも、1980年代のバブル崩壊時の日経平均の日足を持ってきて、大幅下落翌日は多少持ち直しても、その後に下げると不安を煽る動画がありました。しかし、その後、株価が戻すとNISAは長期投資が基本とか、株価下落時に狼狽売りしたNISA利用者を嘲笑うような動画も上がります。結局は動画を観る人の自己責任という整理になるのだと思いますが、このままで良いのかとても気になります。

 YouTubeのような動画サイトを通じて、いろいろな情報に触れることができるようになって便利になったとは思います。しかし、そのYouTuberが本当に知識があって信頼できる人なのかどうか、例えばFPのような資格が必要なのではないかと思いました。

 また、動画で配信されている情報を鵜呑みにせずにいろいろな情報に接する中で自分としての軸を決めてから行動につなげていくような動きが必要だと思います。

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