楽天が決算発表(赤字縮小も黒字化へはまだ道が険しそう)

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 楽天グループが8月9日に2024年12月期第2四半期決算発表を実施しました。楽天モバイルの巨額の設備投資に伴う赤字決算が今まで続いてきたので、どこまで赤字幅が縮小できたか、今後の見通しがどうなるのか注目が集まっていました。

 結果として、第1四半期から第2四半期までの累積で売り上げは前年同期比8%増で1兆509億800万円、営業損失は516億300万円の赤字でした。第2四半期単独で見ると、売り上げは5373億円、Non‐GAAP営業損失は118億円の赤字でした。四半期ベースの連結EBITDAは688億円の黒字、金融を除いたEBITDAは99億円の黒字でした。(しかし、今年中に楽天モバイルを営業利益ベースで単月黒字化するという説明は資料の中からなくなってしまいました)

 最近、順調に楽天モバイルの契約者数が増えていたので、もう少し、赤字幅が減っているのではないかと期待していたのですが、意外と赤字幅が大きかったことに驚きました。ちなみにこの決算発表で楽天モバイルの全契約回線数が770万回線を達成しました。

 今まで力を入れてきたARPUについては残念ながら2031円までしか上昇していません。「はじめて20GB以上のデータ通信をしたらポイント還元」のようなキャンペーンを実施して、ARPU上昇に向けた動きも見せていましたが、なかなか20GB以上を使うユーザーを増やすことは難しいのではないかと思います。MNOサービスの売上は前年同期比で42.2%増の401億4000万円になりました。

 決算発表の前日には、楽天モバイルの一部通信設備を豪投資銀行のマッコリーグループなどの投資家連合に売却して、1500億円から3000億円規模の資金を調達することを発表しました、これから社債などの返還をしていかなければいけないので、キャッシュを準備して万全を期しておきたかっとということなのでしょう。

 これだけの情報が開示されたことを受けて、8月13日(火)の市場で楽天グループの株価がどのように動くのかが気になります。この1ヵ月で見ると、楽天グループの株価は910円から780円に130円落としています。みんかぶを見ると現在の株価水準は割安、目標株価は959円とはなっています。まずは週明けの株価に注目したいと思います。

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