綾瀬はるかさんと坂口健太郎さんが共演した映画「今夜、ロマンス劇場で」(2018年2月公開)の舞台の映画館としてロケ地となった足利東映プラザ劇場が足利市の区画整理事業に伴って取り壊されることが決まりました。
報道によれば、こちらの映画館は活動写真の時代から足利市の映画文化を支えてきて、2000年に惜しまれつつ閉館したとのことです。前身となった有楽館は設立されたのが1922年1月とのことですので、すでに100年以上昔のことです。建物は1977年に建て替えが行われましたが、これほど長い間にわたって娯楽の中心地になっていたことには驚かされます。
閉館したあとも、その後も二十有余年にわたって建物は残されてきました。建物の壁面にはツタが生い茂っていて歴史を感じさせます。
現地にはこんなゲートまで残されています。映画でもこのゲートは活用されていました。
ゲートへはこんな道が続いています。これから映画を観ようとワクワクしながらこの道を歩いて行った家族連れの姿が目に浮かびます。
建物は鉄骨造り陸屋根瓦ぶき3階建てで2000年の閉館以降も引き取り手がなく、また抵当権の問題などもあり取り壊しができないまま時間が経過しました。そんな中、2017年から映画「今夜、ロマンス劇場で」のロケ地として活用されたことは大きな話題になったことでしょう。劇場の美術セット制作には約40人の市民ボランティアが参加したと報道されていました。映画を観ると分かりますが、まさに昭和のイメージのロマンス劇場にピッタリの仕上がりになっています。
建物を存続させたいという声もあるようですが、1977年当時の基準で作られたとすると、耐震性が厳しいことが想像できます。映画の中であれだけ賑やかな状況が再現されて残っただけでも素晴らしいことだと思います。
いつから取り壊しが行われるのかは記事では分かりませんでしたが、また足利に行く機会があったら立ち寄ってみたいと思います。
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