ダイヤモンドオンラインの記事を読んでいると、こちらの記事がありました。
この記事の冒頭に下記の記載があります。
「いやいや、オール・カントリーは国の調整をしてくれるから、今後のインドの成長なんかも押さえられるでしょ」と言うかもしれないけど、それは違う。
インドに限らず、色んな国の色んな企業を押さえてはいるけど、ファンド側が良きに計らって「調整してくれる」わけでは、まったくない。
これを読むと、オルカンの構成銘柄の見直しがファンド側では行われないように読めてしまうことが誤解を生むと思いました。
オルカンは各社の株式の時価総額に着目して、時価総額が大きい銘柄にはたくさん投資する、時価総額が小さい銘柄には少しだけ投資するというインデックスに沿って投資されています。アメリカの割合が大きいのは単にアメリカの会社の時価総額が大きいからです。
しかし、例えば日本の会社の時価総額が大きくなれば日本の割合が多くなるように見直されますし、インドの会社の時価総額が大きくなればインドの割合が多くなるように見直されます。
その時価総額による割合の調整が結果として、「いいように」なるかどうかは分かりませんが、インデックスに従わずに素人の判断で割合を調整すると長期的な目線では失敗してしまうかもしれません。プロが運用するアクティブ型の投資信託よりもインデックス型の投資信託のほうが長期的に見ると成績が良くなる可能性が高いと言われてもいます。
この記事を書かれた日興アセットマネジメントの方もこのことをご存じの上で記事を書かれていると思います。というのも、下記引用部分のように1年に一回は配分が見直されることを意識して記事を書かれているからです。
ということはつまり、もし今から1年間でインド株全体がドーンと2倍になったとしても、オール・カントリー指数に対しては1.6%分しか寄与できない。
コアな投資先としてオルカンを選んで、サテライトの投資先は自分で選ぼうというイメージには共感できる部分もあったのですが、「オルカンは配分の見直しが行われない」と読者が誤解してしまうような書き方は避けたほうがよいと思いました。
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