楽天グループが2月14日に2024年12月期の連結決算(国際会計基準)を発表しました。結果、グループ全体で2019年以来となる通期黒字化を達成したことが明らかになりました。IFRS営業利益は前年同期比で+2658億円の530億円です。また、売上については創業以来28期にわたり連続増収を達成しています。さらに、この売上アップのうち34.4%は楽天モバイル(楽天モバイル事業自体の伸びと楽天モバイルユーザーによる楽天グループ売上拡大への寄与額の合計)に起因した成長です。
さらに、楽天モバイルの事業単体で見ても、2024年12月の1ヶ月で単月黒字化を達成しました。EBITDAで23億円の黒字です。これをもって、有利子負債の積み増しに依存せずにFY2024の資金ニーズをカバーできるようになったと表明しています。
セグメント別の業績
セグメント別に見たときの業績も下記の通りです。
- インターネットサービスセグメント
- 売上収益 前年同期比 +5.8%
- Non-GAAP営業利益 前年同期比 +29.8%
- フィンテックセグメント
- 売上収益 前年同期比 +13.1%
- Non-GAAP営業利益 前年同期比 +37.9%
- モバイルセグメント
- 売上収益 前年同期比 +20.9%
- Non-GAAP営業利益 前年同期比 +1056億円
- 全契約回線数(2024年12月末) 830万回線
- ARPU(2024/4Q) 2856円
急伸する楽天モバイル
今回の決算における目玉は、楽天モバイルの成長による効果が一つ上げられそうです。MNOの契約回線数は2024年の1年間で155万回線増加しています。特にB2C回線の伸びが大きかったということなので、楽天市場に出店している企業等、いろいろな企業に対して営業をした成果なのだと思います。
今まで、楽天モバイルの基地局設置に伴う投資額が大きすぎて、楽天グループ全体で営業利益が赤字になってしまっていましたが、通年でIFRS営業利益が黒字になったというのは本当に大きなニュースだと思います。
通信品質の改善に向けては、2025年は約1500億円の投資を行うとしています。駅構内や地下鉄の電波改善、プラチナバンドを活用したカバレッジホールの削減、一部混雑局を含む先を見越した容量対策を推進するとしています。
今後の成長に期待
グループ全体で赤字決算となっていた場合と、黒字になった場合とでは、投資体力に大きな差が出てきます。今後の楽天グループの成長に期待したいところです。
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