人気の投資信託でも2025年の年初来の運用成績が最大で20%のマイナスに

日経新聞に2025年の投資信託に関する驚くような運用状況が記事に整理されていました。2025年はトランプ政権に代わってから米国の株安や円高・ドル安が進み、円換算で基準価格が大きく下がっているファンドが増えています。日経新聞では2024年の年間資金流入量が多かった国内公募の追加型株式投信(ETF除く)10本を選定して2025年年初からのリターン(分配金再投資ベース)を調査しています。

投資先ファンドが同じ場合や同じ指数への連動を目指すインデックス投信では資金流入量が最も大きい1本に絞っています。結果、2025年3月14日時点の下落率が最大で20%を上回っているファンドもあることが明らかになりました。

最も年初来の下落率が高い20.1%を記録したのは、下記のインド株式の投資信託です。

  • HSBCインド・インフラ株式オープン

インド株は昨年秋ごろまでは上昇が続いていましたが、その後は調整局面に入っていて成績がふるいません。

続いて、2位はFANG+と呼ばれる米国巨大ハイテク企業のApple、NVIDIA、Googleなどに投資するファンドで下落率は18.6%です。

  • iFreeNEXT FANG+インデックス 大和

2024年まではハイテク株高で上昇しましたが、米国の関税引き上げが米国や世界の景気悪化を招くという懸念から2025年は成績が悪くなっています。

よく投資系YouTuberなどに取り上げられていたS&P500は7位の13.1%の下落率です。オルカン(全世界株式)は8位で9.2%の下落率です。

時価総額ベースで半分以上は米国株に配分されているとは言えオルカンは世界への分散投資によるリスク低減効果が働いた形になりました。

米国の政策金利引き下げと日本の政策金利引き上げのペースはゆっくりとなるという観測するからか、ここ数日は円高ドル安も一服した様子で、昨晩は米国株は上げましたが、トランプ大統領の発言や行動により激しく相場が揺すぶられるので、安心できない状況です。

昨年、新NISAを始めて積立投資をしている場合は去年の含み益が無くなって、選んだファンドによっては元本割れ、2025年の最初にNISA枠を埋めるために一括投資をした場合も厳しい状況になっていると思います。今回の日経新聞の報道をはじめとして各報道機関がこの状況を取り上げるようになったとき、どの程度の人がNISA投資をやめてしまうのか気になるところです。

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