開花時期の大きなバラツキで自治体が「さくら祭り」を開催する時期選定の困難性

府中市では市制施行70周年を記念する第54回府中市民桜祭りが、2025年3月14日から3月23日にかけて実施されました。しかし、残念ながら3月23日の時点でも桜は咲いておらず、予め桜まつりの開催時期を決めることに困難さが浮き彫りになりました。

東京における桜の開花日の推移は以下のようになっています。

  • 2021年3月14日
  • 2022年3月20日
  • 2023年3月14日
  • 2024年3月29日
  • 平年値 3月24日

かなり範囲にばらつき化あることが分かります。

2025年については、3月に入ってから、とても寒い日や雪が降る日、また暖かい日などが交互にやってきて、3月23日には東京都心で25度以上となる夏日を記録しました。3月24日には開花宣言が行われることになりそうです。

靖国神社で桜の開花宣言で確認する標準木を見学
靖国神社で桜の開花宣言で確認する標準木を見学

東京では少しずつ開花日が前倒しになる傾向があるため、府中市では少し早めの開催にしたのだと思いますが少し裏目になりました。ただ、この土日は気温は高く過ごしやすかったのでお祭りに参加する人は良かったのだと思います。

他の自治体に関しても調べてみると、武蔵野市は令和7年3月30日にさくら祭りを開催する予定です。これならばうまくすると満開の時期にもぶつかるかもしれません。うえの桜祭りは2025年3月15日から4月6日までと期間が長めに設定されています。これならば開花時期が前後しても祭りの期間に重ねることができそうです。

開花日の予想には以下の2種類の計算式が知られています。

  • 400度の法則
    • 2月1日以降の日平均気温の合計が400 度に達する頃に開花する
  • 600度の法則
    • 2月1日以降の日最高気温の合計が600度に達する頃に開花する

東京における1966年から2024年までの59年間の桜の開花日と気温の関係を整理すると、2月1日からの日積算気温は平均気温で408.4度、最高気温で632.1度となっていて、ほぼ法則通りとなっています。

桜の木がどのように温度を積算しているのかは分かりませんが、温度と開花日には深い関係があることで間違えがなさそうです。

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