路線バスで使われているバスの車体の構造(バス後方部の有効利用)

先日、雨の中でターミナル駅始発のバスに乗ろうと思ったところ、バス前方部にお客さんが滞留してバス後方部はガラガラの状態で、無情にも「次のバスにしてもらってもいいですか?」と運転手から声がかかり、バスはバスは発車してしまいました。普通であれば、バスの車内にいるお客さんに対して、できるだけバス後方部への移動を運転手は呼びかけると思いますが、そんな働きかけは今回はありませんでした。

バスは運転手不足で減便が続いているので、どうしても雨の日はお客さんが集中して混雑してしまいます。しかし、バスの構造上、お客さんはバス中央部付近にある出口で滞留してしまう傾向があります。特に最近のノンステップバスでは出口付近よりも後ろが二段くらい高くなっているので、さらにお客さんが後ろに行くのを躊躇ってしまいます。

やはりお年寄りの乗り降りのことを考えると、ノンステップバスが普及することはおおいに理解できます。ただ、バス後方部にお客さんが行きやすくなる構造にはならないでしょうか。小田急バスなど一部のバス会社ではバス広報部には窓側に1人掛けの席しか設置せずに立つスペースにゆとりを持たせている場合があります。着席数は減ってしまいますが良い解決策だと思います。

昔、ノンステップバスではない頃に、関東バスなどには前扉、中扉、後扉の3箇所に扉があるバスがありました。

関東バス3扉車
関東バス3扉車 関東バス公式サイトより引用

この関東バスでは全体の85%から90%の車両が3扉車だったというので驚きです。中扉は終着駅でしか開かず、他のバス停では最も後ろのドアで降ろしていたと思います。本当はこの形が究極の姿だと思います。しかし、現時点では関東バスでさえ3扉車は1台しか残っていないと乗りものニュースでは報じていました。

3扉車がなくなったのは、西暦2000年に交通バリアフリー法を機にメーカーが3扉車を製造しなくなったためです。

バリアフリーを実現したバス車両ではバス後方部の床下には様々な機器が設置されていて床を低くできないので、最後部に乗り降りしやすいドアを付けるのは至難の業だとは思うのですが改良されれば嬉しいです。

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