トランプ関税を受けニューヨークのダウは2,231.07ドル安で史上3番目の下落幅

2024年4月04日のニューヨーク株式市場はほぼ全面安の展開で、ダウ工業株30種平均は前日比2231.07ドル安の3万8314.86ドルで取引を終えました。史上3番目の大きな下げ幅です。原因はもちろんトランプ政権による相互関税による景気減速懸念と、それに加えて中国が大規模な報復関税を発表したことで貿易戦争激化が強まったためです。

アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)パウエル議長は今回の関税の引き上げ幅が「予想を大きく上回る」と述べ、物価上昇の加速と経済成長鈍化のリスクが高まっているという認識を示したことが報道されています。しかし、依然として経済は良好な状態にあるため利下げの判断は急がず慎重に金融政策を決定するとしています。(トランプ大統領は4日の自身のSNSに「FRBのパウエル議長にとって金利を引き下げる絶好のタイミングだろう。彼はいつも対応が遅れるが今ならそのイメージを変えることができる」などと投稿しています)

さらに、東京外国為替市場では円高が進み一時的に1ドル144円台まで円は買われました。日本でS&P500などに投資をしている人は、米株安と円高のダブルパンチで大きく資産価値を減らす結果になっています。

昨年1月から日本では新NISAが始まりましたが、それで投資を始めた場合は投資元本を割っている場合も増えていると思います。日本では石破総理大臣が米国に対して措置の見直しを求めるとともに野党も含めた超党派で対応を検討する必要があると各党に協力を求めたことが報道されていますが、報復関税を進めるのか否か等、具体的な対応については明らかになっていません。

一方、日本の企業の中では、日産自動車が米国における高級車の受注を停止することになりました。メキシコの工場で生産して米国に輸出している高級車ブランド「インフィニティ」の2車種が関税の対象になるためです。NHKの報道によれば日本の自動車メーカー各社はただちに販売価格を値上げすることには慎重な模様ですが今後も関税政策が維持されることが明らかになれば、どこまでコスト高を吸収できるかは未知数です。

トランプ大統領は4月4日に自身のSNSサイトで、「私の方針は決して変わらない」、「中国は間違った行動をとった。パニックに陥ったのだ」などと投稿しています。このような投稿をトランプ大統領が行うこと自体、市場の反応が思っていたよりも想定外にネガティブな動きになっていると感じたためなのでしょう。

今回の米国の関税政策に関して、JPモルガンは「米国企業や消費者にとって歴史的な増税になる」と指摘した上で、世界経済が景気後退に陥る確率を60%に引き上げたことをNHKが報じていました。今回の関税政策はいったい何のために実施しているのかよく分からなくなってきました。トランプ大統領の支持基盤が今後どのように動くかがとても気になります。

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